弊社では全長約4mの大型ドローンの開発に携わらせていただきました。
我々は通常、「いかに本物らしく」造るかというところを求められている職業なのですが、今回は本物の機能も求められるものでした。
出来るだけ軽く強く作る必要がありました。理想は人が乗っても大丈夫な機体。4枚のプロペラで持ち上げられる重さが決まり、ボディに穴を沢山開けることで表面積が随分減りました。しかも厚みは0.8ミリで仕上げてほしいというものでした。オートクレーブの設備もない中、EPS(発泡スチロール)メス型でカーボン繊維を使って成型するに至りました。
成型方法もハンドレイアップ法でいかに強度を上げるかという難問にCNF(セルロースナノファイバー)を利用することで解決いたしました。2019年8月5日我孫子にあるNECの施設で200人を超える観客の見守る中無事テスト飛行することが出来ました。
また、その後の展示会などに出展するための運搬プランを考えさせていただきました。トラックからはみ出さないぎりぎりの角度に機体を傾けさせて宙吊りで分解せずに運搬できました。展示会の設営や撤去の作業の短時間化に貢献できたと思います。
初めてのことだらけのこの事業では多くを学ばせていただき、大変ありがたい貴重な経験をさせていただくことが出来ました。
今後も新たな技術にチャレンジして参りたいと思います。